皆さんは、内視鏡検査を受けたことがありますか?
胃癌や大腸癌は、恐ろしい病気でありましたが、近年では、胃癌も大腸癌も早期発見をすることができれば、完治することができる時代です。
医療技術の進歩により、早期発見をすることができれば、内視鏡で手術ができる時代であり、胃がん、大腸がんは、かつてよりもこわくない時代なのです。
胃カメラをやることで、ピロリ菌感染の有無をチェックしたり、
ピロリ菌を除菌することで、胃癌や胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防が可能です。
どれだけ胃があれているのか?知ることで、症状と合わせて、自分に合った治療薬と出会うことができます。
大腸カメラでは、大腸癌の原因である、ポリープがあるかどうか?をチェックすることが最大の目的です。
ポリープが成長すると、大腸癌になってしまうことから、
ポリープの段階で内視鏡手術をしてしまえば、大腸癌の予防が可能です。
大腸カメラを数年おきにやることで、大腸がんを予防することがほぼ可能です。
腹痛や血便がある方は、
潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患(IBD)があるかどうか?をチェックすることが大切です。
潰瘍性大腸炎は、かねてから難病として知られてきましたが、
近年は、良い治療薬の開発により、症状の改善を得られるようになってきております。
このように内視鏡検査をすることで、病気の早期発見と治療が可能になるのです。
胃カメラに関して、最新の内視鏡設備を整えました。
経鼻内視鏡という、
わずか『5.8mm』の細い内視鏡で検査を行うことで、従来の胃カメラよりも、検査時の苦痛は少なく検査が可能です。
従来の胃カメラよりも、半分近い細さです。
胃カメラがつらかったかどうか?という感じ方については、
個人差が大きいですが、印象としては、8割ぐらいの患者さんは、つらくない検査が可能だと思います。
当院では、胃カメラにおいても、
CO2(二酸化炭素)送気による胃カメラ検査を導入したこともあり、
ほとんどの患者さんは、『静脈麻酔』という、少し眠くなる麻酔を使わなくても、
つらくない検査が可能だと考えております。
そのため当院では、
基本的にキシロカインによる局所麻酔で胃カメラ検査を行っております。
鼻からスコープが入らない場合や、咽頭反射が強い方など、
局所麻酔による胃カメラ検査が困難な場合には、
ご相談の上、
静脈麻酔で少し眠くなっていただいた上での胃カメラ検査を検討させていただきます。
大腸カメラは、胃カメラよりもつらそうだから受けたくない。
という患者さんも多いと思います。
確かに、大腸カメラは、
医師の立場から考えても、苦痛なく大腸カメラ検査を施行することは、なかなか難しい検査です。
大腸カメラ検査は、直腸から入り、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸まで到達した後に、
大腸ポリープや大腸がんなどの病気ないかどうか?
潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患がないかどうか?
戻りながら観察してくる検査ですが、
患者さん1人、1人、大腸の走行が異なることから、
大腸カメラの最適な挿入法は、患者さんごとに異なるのです。
大腸内視鏡検査は、とても奥の深い検査です。
大腸カメラ検査を行うことは、数百例の経験を積むことで、ほとんどの消化器医が検査できるようになりますが、
患者さんの腸に負担をかけないで挿入して、大腸カメラ検査を苦痛なく行うことは、ハードルが高くなります。
大腸カメラ検査ができる≠大腸カメラ検査を苦痛なくできる
なのです。。
なるべく楽に大腸カメラ検査をするには、
患者さんの腸管をイメージしながら、いかに腸管に負担をかけずに挿入できるか?
1人1人に最適な挿入法を探りながら、カメラを慎重に挿入していかねばなりません。
大腸カメラ検査のイメージとしては、
8割以上の方は、5分以内に終点(盲腸)まで到達し、
その後、10分程度をかけて、病気の有無を観察して検査終了となります。
もちろん、中には挿入困難な患者さんもいらっしゃいます。
過去に手術歴がある患者さんは、術後の癒着の程度によっては、
(腸の外にかさぶたが付いているイメージです)挿入に時間がかかってしまう場合がございます。
それでも、95%以上の患者さんは、10分以内に終点まで到達できます。
しかしながら、大変申し訳ございませんが、
数百人に1人ぐらいの患者さんにおいて、終点まで挿入困難な場合がございます。
また、当院はクリニックであることから、
病院と比較いたしますと医療資源も限られていることから、
多くの持病がある患者さん、ご高齢の患者さんで前処置に注意が必要な患者さん、
大腸内視鏡検査が体に負担がかかると評価しました患者さんにつきましては、
病院で検査した方が望ましい場合がございます。
その場合、当院での内視鏡検査ではなく、
病院での検査をご紹介させていただく場合がございます。
内視鏡検査は、常に向上心を持って検査をしないと技術が向上しない検査です。
院長は、これまで1万人以上の患者さんに内視鏡検査を行ってまいりました。
1件1件の検査において、少しでも患者さんの胃腸に負担をかけないように、技術を磨いてまいりました。
これからも、患者さん1人1人との出会いを大切に、より完璧な内視鏡検査を追求していきたいと考えています。
加えて、当院では、
少しでも苦痛を少なく大腸内視鏡検査を受けていただくために、『CO2(二酸化炭素)装置』を導入しております。
大腸カメラ検査においては、
一般的に、腸管内に『空気』を送気して、腸管内をふくらませることで、病気がないかどうか?
観察をしていきますが、
当院では、『空気』ではなく、『CO2(二酸化炭素)』を使用することで、より『楽』に検査を受けていただくことが可能です。
大腸カメラ検査における苦痛の半分近くは、腸管内に『空気』が入ることで、お腹がはってしまうことに関連しております。
腸管内に『空気』が入ると、お腹がパンパンにふくらんでしまい、圧迫感が『腹痛』につながり、
『空気』が完全に抜けるまで、検査後もしばらく圧迫感が残ることもあります。
一方で、『CO2(二酸化炭素)』の場合は、
『空気』と比べて、体内への吸収力が『200倍』以上もあり、
検査後に残ったガスは、体内に速やかに吸収され、呼気時に肺から排出されていくので、
お腹にガスがたまりにくく、より苦痛の少ない検査に確実に貢献しております。
検査に使用する『CO2(二酸化炭素)』は、医療専用の安全な『CO2』を用意しております。
当院では、患者さんにとって、より苦痛の少ない内視鏡検査を受けていただくために、
当院の患者さんサービスの一環として、『CO2』を導入していることから、
『CO2』を使用することによる追加費用は、一切ございませんのでご安心ください。
現状では、大腸検査において、『CO2』を使用している施設は、まだまだ少数派かもしれませんが、
より苦痛の少ない検査を実現するためには、『CO2』が主流になっていくと考えております。
当院では、胃カメラにおいても、大腸カメラにおいても、最新かつ高性能の内視鏡設備を整えました。
技術進化の恩恵により、新しい内視鏡は、より『細く』より『高性能』になってきております。
当院では、富士フイルム社の『LASEREOレザリオ』という、
最も新しい内視鏡の中でも、『最上位モデル』を選択しました。
『5.8mmの胃カメラ』『11.1mmの大腸カメラ』です。
これまで他社製品を含めて、『最新の内視鏡』に触れてまいりましたが、
なかなか満足できる内視鏡に出会うことは困難でした。
『LASEREOレザリオ』は、画質も、操作性も、最高レベルであり、
この内視鏡なら、
「患者さんに負担が少なく、病気の早期発見に貢献できる最高の内視鏡だ」と感動しました。
この場をおかりして、開発してくださった技術者に感謝申し上げます。
皆さんの『努力の結晶』をおかりして、
『よい内視鏡検査』をすることで、患者さんの健康を守ることに貢献していきたいと思います。
大腸カメラ専用の検査着をご用意しておりますので、ご心配いりません。
検査前のお着替えスペース、検査後のリカバリソファにおいても、プライベートに配慮しておりますのでご安心ください。
最後に、平日は忙しいから、仕事を休んでまで内視鏡検査を受けられない。という方には、土曜日も内視鏡検査を行っておりますので、是非ご利用ください。